Vol.388 2023.9.26

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Column

そろそろ真新しいイタリアを巡りたい その2

リグーリアにはすでに大好きな町がある。町とは言えぬほど小さな佇まいながら類まれなる造形美とアイデンティティを放射しているところ。その町にはチェルヴォ(Cervo)という名がついている。

チェルヴォはジェノヴァから南仏に延びる海岸線上にある小さな町。インペリアというイタリアでも有数のオリーブオイル精製を地場産業とした町があり、少しばかり手前を車で走っているとその海岸道路の右手に積み上げられた積み木のようなチェルヴォが見えてくる。僅か1,000人ほどを定住者としながら、夏季になるとその何倍もの人々が寄せてくることでも町の人気を知ることができる。

このチェルヴォを知ったのはほんの偶然だった。ミラノの知人に勧められてディア・マリーナという海の町を訪れたのが15年くらい前だったろうか。こどもたちがまだ小さかったのでよく憶えている。何でもディアナ・マリーナという町を、日本の、やはり海沿いにある市町村のどこかと姉妹盟約結ばせたいからということで、ここの町役人に招待されてやってきた。もちろんわたしが日本から派遣されてきた代表とかいうわけではなく、一人のアドバイザーとして、なぜかしら家族こぞって接待された、といういきさつである。

リグーリアにはふつうの顔をした海沿いの町もたくさんある。ビーチパラソルとビーチベッドさえ砂浜に並べば、そこに多くの人を呼ぶことができるのだから、それだけで夏は栄えてバカンス地となる。ディアナ・マリーナもその類。特に特徴のない、夏にだけ人を集めるビーチタウンである。

チェルヴォは、そのディアナ・マリーナにくっつくように立地した、一見、テーマパークを思わせるような佇まいだろうか。トスカーナなど丘陵では至るところに見つけることのできる要塞風のいで立ちも、海岸線ではあまり見かけず、海と空に挟まれたまさに“天空の城”なのである。

ディアナ・マリーナの町役人に、我々の町以外にも素敵なところがある、と紹介されたのがチェルヴォであって、「あなたの暮らす町よりもずっと素敵なところではないか!」とうっかり口を滑らせてしまいそうになるほど、わたしには魅惑的なオアシスに見えた。
ローマ時代にはじまった歴史は、様々な侵略を受けながら、変わりゆく統治者の手によって多くの文化が交わることになる。

町の紋章に刻まれているように、チェルヴォといえばイタリア語で動物の“鹿”を意味するが、入れ替わる君主を前に難色を示すことなく柔軟に仕えてきた、その精神をイタリア語で“Servire”(奉仕する)と言い、その変化形こそが町の語源になっているという説がより有力らしい。

堂満尚樹(音楽ライター)
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(C) Jonathan TichlerMetropolitan Opera

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【利用航空会社】
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